家を買った方が良いのか借りた方が得なのか
「家を買うのと借りるのとどちらが得なのか」良く議論される話題ですよね。
どうして昔こんな当たり前ことがわからなかったのか自分が恥ずかしくなりますが、なるべくわかりやすく説明したいと思います。
私は昔、父に「家賃を払い続けるのもったいないから、家をローンで買ってしまった方が良いのでは無いか?」とうるさく言われました。
何をどう説明しても、「最後残るから買った方が得だ!!」の一点張りなのです。
昔は私も無知だったので、何も残らないという意見に対して反抗しか出来なかったのですが、今から考えれば、どうしてもっと上手に親に説明してあげられなかったのだろうかと反省しています。
家を買うためには、2000万とか3000万というお金を借りるのですよね。
借りたら、利息は払わなければならないし、返せなくなってしまうリスクもあります。
リスクとリターンは表裏一体ですから、リスクを取った分、得した気になっているだけなのです。
例えばこう考えたらわかりやすいと思います。
銀行で3000万借りて、自分が住むためでなく、他の人に貸すためのマンションを買ってみましょう。
他の人から15万円家賃を受け取って、15万円返済に回せば、3000万円返し終わった頃には、あなたの手元にマンションが残り、借金返済後の受取家賃はあなたの儲けとなるでしょう。
家を買うというのは、自分が自分に家賃を支払って、それを銀行に返し、返し終わったときに自分の家が残り、借金返済後は家賃を払わなくても無料で住める分儲かる、ということなのです。
3000万円借りて、1000万円返して残り2000万の段階で、もし月々のローンが払えなくなれば、家を売って借金を返さなければなりません。その段階で家が1500万円でしか売れなければ、あなたには借金500万円だけが残ります。
ノンリコースローンという、家を売ったら借金が全部チャラになるローンもあるのですが、普通のローンでは借金だけ残ります。
うちの親もそうですが、借金は忌み嫌うくせに、家は買えというのです。
上の例で、3000万円借金をして、株を買ったらどうなるでしょうか。
株を買ったら配当金を受け取れます。家賃収入と同じです。
マンションが買った金額より値上がりしたと自慢する人がいますが、株はもっと値上がりする可能性があります。
全く同じことです。
マンションはほとんどの場合値下がりします。
でも、親は、株は怖いから買ってはダメだと言うわけです。
もう無茶苦茶です(笑)
だから私は「お父さん、私3000万円借金して株を買うよ。その株の配当金で自分の借りている家の家賃を払うよ。そしたら最後3000万円分の株が残るし、株が値上がりしたら儲かるから、それで良いでしょ」と言うことにしています。
つまり、家は買っても借りても同じということです。
ただ一つ、税金が異なってきます。
家を買うためにローンを組んで支払利息が発生すれば、その利息は節税に使えるのです。
車やブランド品を買うために借金をした場合の利息は節税には一切使えないのに、家を買うための利息なら使えるのです。
どうしてかというと、国が特別に認めてくれているからです。
どうして特別に認めてくれているかというと、国民に借金をして家を買って、借金を返すために真面目にコツコツ働いてもらいたい、と考えているからです。
あとは、 期間限定ですが、住宅ローン残高の1%を所得税から差し引く「住宅ローン減税」 なんていうのもあります。
家を買っても借りても経済的実態は全く同じですが、家を買った方が節税は出来ます。皆さんも1度、自分が去年どれくらいの税金を払っていて、もし家を買ったらどれくらい節税が出来るのか計算してみたらどうでしょうか。
家を買うか買わないかの判断は、それからで遅くないと思います。
なにも私は、家を買わない方が良いと言っているわけではありません。
家を買っても、借りるより得をするわけではなく、家を買うというのは株を買うのと全く同じ、投資活動の一種なんだと言いたいだけなのです。
そのことをわかった上で、「株を買うために誰も3000万も貸してくれないが、家を買うためには貸してくれるので、私は儲けたいから借りるんだ!」というのならば何の問題もありません。
※ こういう話をするとほとんどの人がもう一つ団信があると仰るのですが、生命保険に新たに加入するのと何が違うのでしょうか?
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