インターン生にretroで学んでもらいたいこと

retro代表の鈴木です。
私がインターン生にretroで学んでもらいたいと考えていること、積んでもらいたいと思っている経験についてまとめておきます。(もちろん、インターンだけで無く、アルバイトの人も、新入社員も、全員です)

私はインターンの人が入社したら、必ずランチに一緒に行くようにしています。
また、毎月月次報告の時間を設定するようにしています。
そこで全員に「retroで働いて良かったと将来思ってもらいたい」と言っています。
貴重な学生生活の時間ですから、「あの時間は無駄だったな」とだけは思ってもらいたくないのです。

その為にはどうすれば良いのでしょうか。
もしかしたら厳しいノルマをみんなで乗り越えるような経験が良いかもしれませんし、非常に知的な同年代のグループで、ゲームをクリアするように課題を解決していく経験が良いかもしれません。
または超ブラック企業で働いてみたことが、将来逆に役に立つかもしれません。
結局のところ、将来過去を振り返って良かったなと思う経験というのは、今は全然わからないものなのです。

私は大学3年生の頃、メンバーズという会社でインターンをしていました。
メンバーズはその頃10名弱の会社で、青山の小さなビルにありました。
今では東証一部に上場していて、社員数は1500名もいます。
9ヶ月くらいお世話になりましたが、昨日のことのように覚えています。
私は川島さんという方に直接指導して頂いて、htmlの修正や雑用をしていました。
川島さんは今でもメンバーズの主要メンバーとして活躍されているのですが、たまにOB飲み会に呼んでくださいます。非常に感謝しています。
また、メンバーズの剣持社長は、retro株主の赤浦さんの、ジャフコ時代の上司と言う関係で別ルートで繋がりがあり、イベントでお目にかかったりするのですが、覚えて下さっていて本当にありがたいです。

私は正直言ってアルバイト時代には全く役に立っていなかったと思います。時給分の価値は絶対にありませんでした。
本当に恥ずかしい限りです。

しかしながら、私にとっては、ベンチャー企業で働いたことは、大きな会社でマニュアル通りの仕事をするのと違って、すごく良い経験でした。
また、htmlやホームページ制作について実務で学んだことは、今でも役に立っています。
今にして思えば、給料を頂くのでは無く、払わなければならなかったと思います。

こうして自分のことを振り返って考えた時に、retroのインターン生に、「働いて良かった」と思ってもらうためにはどうすれば良いか、すごく悩みますし、答えは無いのですが、どうしても自分の経験から同じような場を作ってしまうのです。

そこで、retroでは、基本的には自由にしてもらっています。
もちろん、何もすることが無いというわけではありません。
例えば商品登録や、簡単な顧客サポートは、すぐにやり方は覚えられますし、役に立てる作業で、これはスポーツで言えば基礎練習のようなものです。
retroでは全員商品登録をやりますが、仕事が出来る人の方が早く正確です。
ただ、一日中ずっと商品登録をしてもらうのかというと、決してそんなことはありません。
外注さんとか、業務委託の方で、元々商品登録だけという契約をしている方は別ですが、インターンは、ある程度ノルマをクリアしていれば、他は好きなことをやってもらいます。

retroには学べることがたくさんあります。例えば箇条書きにすると以下のようなことです。
1、Webマーケティング
リスティング広告、SEO、SNS、メディア運営、記事ライティングなど
2、Webサイト制作
アナリティクス、html、ABテストなど
3、様々なプロジェクト管理
サービス紹介の動画作成や、アルバイトを募集しての作業など
4、商売の基本
retroでは商品を一般の方や業者から仕入れて、一般の方や業者に売っています。
ブランド品だけでなく、車も不動産も、新品中古品、様々なものを取り扱っています。
インターンも自分で商品に値付けをして自分で売ります。
せどりのようなことも学べます。(価値が無いので会社ではやりませんが)
5、経理、経営管理
取引先から請求書を受け取ったり、お客様に領収書をお渡ししたりといった基本的なところから、MA、CRM、売上集計まで、情報はフルオープンです
6、高級ブランドや商品について
これはわざわざ言う必要も無いのですが、社内に高級ブランド品が山のようにあります。

これらの中から、いや、これら以外からも、自分の興味のあることを見つけて、1つで良いので、チームの役に立つという経験を積んでもらえたらと思います。
なぜなら、その経験こそが企業が新卒に求めていることだからです。
企業は、チームの一員として、チームの役に立とうと考える人材を求めています。
企業とは、社会の中でチームを組んで、社会の役に立とうとする集合体だからです。
このことがわかっていれば、自ずと面接時に話す内容は決まるわけです。

実は会社がインターンに期待していることは、もちろん「retroで働いて良かったな」と思ってもらうことですが、
もっと具体的に言うと、
1、良い会社に就職する
2、retroでそのまま新卒として働く
3、時給分以上の働きをする
ということです。

補足をすると
1、良い会社に就職してくれれば、retroの評判が良くなります。そして将来お仕事をお願いしたり、されたりするかもしれません。
その評判を聞いて、また新しくretroでインターンをしたいという人が増えます。
ペイパルマフィアという言葉がありますが、retroの関係者が成功することこそが私の希望です。
メンバーズでアルバイトしていた人は、みんな大成しています。
学生が就職について悩んでいるなら、結構相談に乗れると思います。
retroでインターンをすれば、面接する側の立場を経験することも出来ますし、模擬面接もお付き合いします。

2、そのまま新卒として働いてくれるのが本当は一番良いです。元々インターンは新卒採用のテストの意味合いがあるのですから。

3、私も学生のころはわかりませんでしたが、「一般的に時給は1000円で、自分は学生の中では優秀な方だから、1200円もらって当然だ」みたいな考えをしていました。
今では、あの頃の自分は、本当にアホだなあと思います。
自分の働きでこのチームの利益にどれくらい貢献しているのか、その貢献度で時給なり給料というのは決まるという、世の中で最も基本的な理(ことわり)がわかっていませんでした。

結局私はメンバーズでそのままお世話になろうかなと思っているところで、元々やりたかった雑誌の編集の仕事に内定してそちらに行ってしまいましたが、剣持社長や川島さんに「このまま残れば?」と誘って頂いた恩は一生忘れません。

間違いなく、そのまま残った方がお金持ちになれたと思うのですが(笑)