バイヤー求人について、未経験者の方に、わかりやすく解説
色々な職業を探しているうちに、バイヤーという職業に興味を持った人もいると思います。 しかし、バイヤーと言う仕事は、幅が広く、業界や会社の規模によって仕事の内容が全く異なる場合があります。 全体像を知って頂くために、まとめてみました。 参考にして頂ければ幸いです。
就職活動について
一般的な大学生の場合、就職活動は3年生の夏から考えはじめるのですが、意識の高い大学生は一年生の頃からインターンを経験するなどして、将来について考えています。 ただ、インターンの経験が必要かというと、一切そんなことはありません。 大事なのは、あなたが何をやりたいのかということだけです。 「今まで〇〇をしてきました。その中で、◇◇をしたいと思うようになったのです。だから私は◇◇がしたいんです。」というあなただけのストーリーがあって、面接官が納得して、それをお願いできる会社ならば、 「なるほどわかりました、じゃあ◇◇をしてください」と言われるはずです。
会社の選び方
色んな選び方があって良いと思います。有名だから、給料が良いから、福利厚生がしっかりしているから・・・。しかし、選んだ理由に説得力が無ければ、会社があなたを選んでくれないでしょう。 ですから、会社の選び方は、あなたがやりたいことが出来る会社かどうかで選ぶべきなのです。
職種の選び方
職種は何でも良いから、△△という会社に入りたいという希望もあるかもしれません。しかし、普通は会社よりも職種を先に選びます。 理由は、なによりもまず、あなたがやりたいことが重要だからです。 やりたいことはなんですかと聞かれて、本心では「別に働きたくない。大学を卒業するから仕方なく働くんだ。だから積極法で無く、条件が良いところや楽しそうな仕事を探しているんだ」という人もいるでしょう。もしかするとそういう人の方が多いかもしれません。 そういう場合は、インターネット企業はどうでしょうか インターネットは世の中を大きく変えています。変化がある業界にはチャンスが眠っています。 また、インターネット業界は新しい業界なので、古いしがらみがあまりありません。 服装も自由ですし、実力のみが評価されます。 若い人ほど能力を発揮できる面もあります。 なにより、インターネットはあらゆる業界が必要としているツールですから、ネットに強くなれば、将来全然違う別の業界に転職しやすくなります。
バイヤー求人サイトの選び方
みなさんは職業を選ぶ際、どうやって選ぶでしょうか。 自分の知っている職業や会社から積極法で選ぶ人もいるでしょう。NHKの「プロフェッショナル」や、村上龍の「13歳のハローワーク」かもしれませんし、「会社四季報」かもしれません。 様々な選び方がありますが、「就職サイト」や「転職サイト」で選ぶという人もいるかもしれません。
オススメのバイヤー求人サイト
たくさん求人サイトはあるのですが、まずは全体像を知ってください。
自社データと他社データ
求人サイトには、様々な企業と直接契約をして、自社の求人サイトに求人情報を載せているサイトと、さまざまな情報を集めているだけのサイトがあります。 自社に登録させている求人サイトの代表例は、リクナビやwantedlyです。企業はリクナビにお金を払って情報を掲載してもらいます。その方がたくさんの就職希望者の目に触れることが出来るからです。 こういった求人サイトを使うメリットは、フォーマットが整っているので、一覧性があり見やすいです。そのため、同じような会社を比べてみたり、知らない会社を知ったりすることが出来ます。 デメリットは採用期間中の会社のみの掲載になるところです。掲載にお金がかかるので、掲載をしない優良企業もたくさんありますし、本当に良い会社は掲載しなくても人が集まるので出さなかったりします。こういう求人サイトばかり見て自分で探すことをせず、人と同じことばかりしていると、学歴フィルタにかかってしまっても文句は言えません。 他社データの代表例はindeedや各種アフィリエイトサイトです。データをクロールしたり、人力で集めています。こういったサイトを見た人が、求人サイトや企業の採用ページに流れることで、集客の報酬を受け取っています。 一般的に熱意のある応募者は直接企業に応募しますので、アフィリエイトサイトを使うのはオススメできません。
成果報酬と広告型
求人サイトには成果報酬型と固定広告型があります。 成果報酬型は、クライアント(広告主、出稿主とも言います)が応募者に内定を出して、その応募者が実際に出社した場合のみ、クライアントが求人サイトにお金を払います。 固定広告型は、一定期間求人サイトに求人情報を載せて、その結果応募者が何人でも必ずクライアントは求人サイトに固定費を払います。 大体2週間から1ヶ月のサイトが多く、新卒採用の場合は半年など長期契約の場合もあります。 応募者がゼロでも内定人数がゼロでも費用は必ずかかります。 成果報酬型は雇えたときだけ払えば良いので、報酬額は高めになっています。具体的に言うと、30万円以上の報酬がかかります。平均すると100万円程度となっています。というのは、応募者の年収の2割が相場になっているからです。転職市場では、年収500万円くらいの方の転職が多いので、2割だと100万円という計算になります。 固定広告型は、2週間で10万円~100万円程度の費用となります。 多くの応募があるサイトは高くなり、優秀な人の応募が多いサイトも高くなります。 どうしてこんな話をしたのかというと、皆さんはこの裏事情を知って、どの求人サイトで応募しますか、ということなのです。 企業が100万円も払って皆さんを欲しがるのかというと、たまたま一人採用したい場合に、100万円出すのはなかなか難しいのでは無いでしょうか。 そんな時、直接応募してきた人材がいたり、社内で紹介してもらった人材がいれば、能力が同じならば求人サイトから応募してきた人と直接応募してきた人、どちらを採用するでしょうか。 いくら大手だからと言って、たまたま1部門で1人採用したいだけの場合に、大手の求人サイトや人材紹介会社を使って人を集めるとは限らないと言うことなのです。 本当に熱意のある応募者は直接応募してきますし、皆さんもチャンスをつかみたければ、自分の本当にやりたいことを探して、直接その会社に応募した方がずっと良いのでは無いかと思います。
バイヤー求人について
さて、数え切れない職種の中からバイヤーという仕事に興味を持ったあなた。 バイヤーという職種について見ていきましょう。 バイヤーと一言で言っても、商材や仕事内容は大きく異なります。 ここからは、以下のバイヤーについて見ていきます。 中古品のバイヤー求人 通販サイトのバイヤー求人 アパレルメーカーのバイヤー求人 セレクトショップや百貨店のバイヤー求人 食品や不動産などアパレル以外のバイヤー求人 商社のバイヤー求人 そしてそれぞれの仕事について、 将来性、給料、環境、やりがいについて見ていきます。
中古品のバイヤー求人
まず最近増えているのが、中古品のバイヤーという職種です。 これは中古ブランドショップの鑑定士・査定士さんのことを言い換えたと考えて構いません。 バイヤーというのは簡単に言うとその名の通り、買う人、仕入れる人です。 中古ブランド品の買取店は、一般の人から商品を買い取るのが仕事ですから、その買取担当のことを指しています。
将来性
将来の方向性として、以下があります。 1、独立して経営者となる 中古ブランド品の買取店で修行した人は、独立して自分のお店を出店する人が多いです。 買取店はフランチャイズも多く、本部のブランド力や鑑定力を頼りに、個人で独立して買取ショップをオープンする人もいます。 ちなみにマクドナルドも多くはフランチャイズで、お店のオーナーはマクドナルド本社で無く、地方の経営者という場合があるのですが、それと同じです。 実力のあるバイヤーは、自分一人で仕入も査定も鑑定も出来るので、フランチャイズで本部の力を借りて独立しなくても、自分が会社を設立して独立することが出来ます。 2、現場の知識を深めて、鑑定士・査定士としてスキルを極める 例えば「コメ兵」さんなど大手になると、鑑定だけなさる専門家がいます。ブランド品や時計の高額商品は鑑定も経験と知識が必要なので、その能力を極めるという道があります。 例えば宝石などは典型例で、宝石の鑑定は国際的にルールが決められているので非常に奥が深く、資格試験も、「GIA」など世界基準の難しい資格が存在します。 3、店長として店舗経営を極める 買取店も店舗には違いないので、飲食チェーン店のように店長となったり、地域を統括するエリアマネージャーというポジションがあります。 社内で出世していくという道があります。 余談ですが、買取業務が高度にシステム化されている会社では、査定はアルバイトの作業という位置づけになっていて、誰でも出来る形に落とし込まれています。 その代わり、アルバイトから社員になったり、スキルアップしにくい環境になっていますので、将来を考える際は注意をしてください。
給料
中古品のバイヤーは意外と高収入です。 相場で言うと、3~5年の経験者で月収35万、実力があれば50万円という人もめずらしくありません。 なぜなら、業界そのものが最近拡大してきた市場だということと、以前は怪しいという偏見があったので、高収入で無ければ人が採用できなかったのです。 よって、全体的に業界の報酬は高めだと言えます。 更に、バイヤーは個人の成果が非常に見えやすい構造になっています。 買取力のある人とそうで無い人の差がはっきりしていて、粗利を稼ぎ出せる人は高収入を得ることが出来ます。 ただ、粗利が良いと言うことは裏を返せばお客様から安く買い叩くと言うことにつながるので、粗利だけを追い求めている人は長期で見ると給料が伸びていきません。 訪問買取で「押し買い」という行為が問題となる場合があり、社会現象になっています。
職場環境
職場環境はもちろん会社によって違いますが、普通でしょう。 例えば大手の買取専門店だと、ある程度の買取知識を学んで、小さなお店の店員さんや店長さんをやることになります。本部が助けてくれるので、雇われと割り切って働く分には、楽な仕事です。 買取と販売を行っている会社の場合も、販売員は、普通のショップの販売員さんをイメージすれば良いです。昔やんちゃだったような人も多い業界ですが、最近は買取業界全体が売り手市場ですので、そんなに厳しい世界ではありません。
やりがい
中古品バイヤーのやりがいは、商売の基本をマスターできるという点が挙げられます。 中古ブランド品という商品は、世界に一つしかありません。新品はたくさんありますが、中古品は一つです。 大体この商品がこの程度の使用度だったら、〇円くらいで売れるだろうという相場はありますが、必ずその金額で売れるかどうかわかりません。 小売りの世界では、在庫回転率、リピート率、粗利率、売上、営業利益率、自己資本率などたくさんの重要指標があります。しかし、中古品買取ビジネスほど、この指標が複雑に絡み合ったビジネスは少ないと言えます。 例えば、ある商品を6万円で買い取って、10万円で売ったとします。粗利率は40%です。5万円で安く買い取って10万円で売ると、もっと儲かります。 でも、もしかすると5万円で買い叩いてしまうと、物を売ってくださったお客さんが不満に思って次は持って来てくれないかもしれません。リピート率が落ちてしまいます。 先程の6万円で仕入れた商品を、10万円で売るのに、3ヶ月かかったとします。 でも、9万円で売っていれば1ヶ月で売れたかもしれません。 もし1ヶ月後に9万円で売ってしまって、その9万円でまた新しい商品を仕入れて3回売れば、9万-6万の3万×3回で10万円の粗利です。 10万円で1回売っただけなら4万しか儲からなかったのに、あら不思議ですよね。 そういった変数がたくさんあって、非常に奥が深くてやりがいのある仕事です。 ただ漠然と本部や上司の言われたとおりに働くならば、世間のイメージも良くは無いし、やりがいも無ければ将来性もありません。 逆に、突き詰めて考えることの出来る人、自分で問題を解いていくことが出来る人にとっては、ものすごく面白い業界であり、仕事では無いでしょうか。
通販サイトのバイヤー求人
これも最近募集が増えている職種ですが、通販サイトの仕入れ担当者のことです。 通販サイトというのは、ZOZOTOWNもそうですし、楽天に出店している小さなネットショップも該当します。 具体的には「GRL」「fifth」「メンズファッション」など数限りなくあります。 通販サイトというのは、メーカーが自社で作った商品を販売している場合もありますが、様々な仕入先から商品を仕入れて売っている場合もあります。 仕入先はメーカー、卸・問屋、タオバオなど色々なのですが、どこからどんな商品を仕入れるのか考えて、実際に買う人のことを指しています。
将来性
通販サイトのバイヤーの将来は意外と様々です。 通販サイトの規模にもよりますが、自社で商品を仕入れているサイトの場合、5名くらいの規模のところもあれば、100名規模のところもあります。どちらにしても、バイヤーはバイヤーだけというわけでは無く、通販サイトの仕事を全般的に学ぶ必要があります。 具体的には、商品データの作成、webサイトの更新、受注処理、顧客サポート、そしてwebマーケティング、SEO、サイト分析など幅広くあります。 数多くの業務を行う中で、バイヤーが自分の仕事以外の仕事に興味を持ったり、知識を深掘りしていくと、様々な将来像があり得ます。 一般的に大きな会社だとやることが決まっていて、小さい会社の方が将来の方向性は広いと言えます。
給料
通販サイトのバイヤーは、バイヤーだけ続けるならば月収20万~35万くらいでしょう。 会社設立から参加するのなら天井知らずで伸びていくかもしれませんが、先輩が探し出した仕入先から同じように商品を調達するだけならば、ルーティーン作業ですので、個性を出して目立った成果を出すことは難しいでしょう。 しかし、仕入だけで無く、売り方を考えたり、商材を増やしたり、集客手法まで考えて商品を仕入れることが出来る人材になれば話は別です。 通販サイトの場合、切り口を変えたり新しいサイトを作ったりすることがリアル店舗よりも簡単なので、新しいショップをゼロから作って任される可能性も充分あります。 具体例としてこの方のキャリアは参考になるのでは無いでしょうか。個性的で波瀾万丈の人生です。 ・元小悪魔agehaの桃華絵里、過去に20億円売上げた内訳明かす ・年商10億、新潟の夜の街を変えた女性社長は、なぜ「地方は売れない」の常識を覆せたのか ・通販サイト「メンズスタイル」社長の吸引力が強すぎるw ・【学生結婚】超出世で上り詰めた「SHOPLIST」の若き取締役が妻と歩んだ12年
職場環境
通販サイトのバイヤーの職場環境は、楽です。 伸びている会社だと、仕入先も決まっているので、パソコンの前に座って言われる通りに発注するだけという会社もあるでしょう。しかし、売上が減少しているような会社の場合、やることが無く、暇すぎてつらいかもしれません。
やりがい
通販サイトのバイヤーのやりがいは、バイヤーだけで無く、通販サイト全体を理解し、運営することが出来るようになれるところにあります。 通販サイトでバイヤーだけやるというのは、ルーティーン作業の場合が多いので、将来性が乏しいです。しかし、通販サイトでバイヤーをやって、売れる商品を仕入れると、今度はどうやってもっとたくさんの人に買ってもらうのか、売る方法は無いのかと考えることになります。そのためにはwebマーケティングを勉強し、実際に作業を行うことになります。お客様にサイトに来てもらっても、ユーザビリティの悪いサイトだと売れないので、今度はどうやってサイトのデザインやUIを改善していくのかと言うことにも興味を持てます。 つまり、マーケティングや分析やサイトのデザイン、構築など、出来ることが広がっていくのがやりがいと言えます。
アパレルメーカーのバイヤー求人
アパレルメーカーは、自社で材料を購入して服を作って売っている場合、材料を買わなければなりません。材料と言っても、織り上がった布を買うのか、それとも絹になる前の蚕を飼うのか、合成繊維の材料を化学メーカーから調達するのか、様々です。(ユニクロやワールドなど) また、アパレルブランドというのは、自社で商品を作っているように見えて、実はアジア諸国で服を仕入れて、タグだけ自社の物に付け替えて売っているところもたくさんあります。 そのようなブランドの場合、バイヤーというのは韓国に行って日本で売れそうな商品を買ってくる仕事も含まれます。(109系のブランドなど)
将来性
アパレルメーカーのバイヤーのキャリアアップは、かなり定型化されています。 このバイヤー職は昔からある職種なので、ステップアップにある程度の決まった形があるのです。先輩が多く、ルートが確立されています。 アパレルメーカーのバイヤーに新卒でなれる可能性は少ないです。 実際には、販売職としてメーカーのテイストやお客様の層についてしっかりと理解し、何が売れるのか、どんな商品をユーザーは望んでいるのかを知った後、はじめてそのお客様に売れる商品を仕入れることが出来ます。 ですから、普通は販売職を経験して結果を出した人だけがバイヤーになることが出来ます。そしてバイヤーとして結果を出した人が、ブランドマネージャーや企画職、経営陣へとステップアップすることが出来ます。 中にはスタイリストになる人もいます。
給料
アパレル業界は全体的に給料が金融などと比べて高くなく、新卒の販売員は非常に安い場合が多いです。手取りで16~18万、上下関係が厳しく、売上ノルマの厳しい職場もあります。その中で勝ち残っていく人だけがバイヤーになれるのですが、バイヤーとしても成果を出さなければあまり給与面では期待できません。人気職業なので、お金よりもやりがいを求めている人が多く、企業は高給を払わなくても雇えるからです。 しかし、実力のあるバイヤーは、独立するという選択肢があります。 独立してしまえば、あとは自分の実力次第なので、それこそ商品を右から左に流して大金を稼ぐような人もたくさんいます。 こうなってくるとほとんどブローカーという職業に近くなり、紹介料として売上の5%キックバックを受け取って、毎月100万円くらいの副収入を得ているというような、ちょっと怪しい人がたくさんいます。
職場環境
アパレルメーカーのバイヤーの職場環境は、メーカーの規模にもよりますが、基本的に忙しいでしょう。ハードです。人気職業ですし、競争も激しいです。また、実力勝負の世界ですから、実力が無ければ続けることは出来ません。精神的にもプレッシャーを抱えながらの仕事になります。好きで無ければ続けることが出来ない仕事と言えます。
やりがい
アパレルメーカーのバイヤーのやりがいは、なんといっても自分がかわいい、かっこいいと思う服が売れていくことでしょう。それはつまり、あなたのセンスが良い、良い商品を見分ける力があるということになります。
セレクトショップや百貨店のバイヤー求人
セレクトショップの代表例は、ユナイテッドアローズ、ジャーナルスタンダードなどです。 海外の良い商品を見つけてきて、自社ブランドの商品と混ぜて販売しています。 売れる商品を見つけるために海外を飛び回り、自分の目利き力で商品を仕入れて、売るという、商売の基本の仕事です。自分の実力が数字で表れて、世界中を飛び回ることが出来る、楽しくてやりがいのある仕事です。 例えばイタリアの有名な展示会に「PITTI UOMO」がありますが、こういったところに商談にいけるようになるのが楽しみの一つです。 日本でも日々同じような展示会は開催されています。大きなところで言うと、「IFF MAGIC JAPAN」などが有名です。
将来性
セレクトショップのバイヤーも昔からある職種なので、ある程度ルートは決まっています。販売職として経験を積み、結果を出した人がバイヤーとなり、バイヤーとして結果を出した人が出世することが出来ます。 百貨店のバイヤーの場合は、フロアマネージャーになったり、店長になったり様々でしょう。 ちなみに、伊勢丹のバイヤーで有名だった方に、藤巻さんという方がいらっしゃいます。 この方は独立して、コンサルティング業を営んでいらっしゃいます。 また、自分の名前を冠したショップを運営されています。
給料
給料は意外と高くありません。人気の職業なので、高い給料を払わなくても雇えてしまえるからです。会社のお金で世界を飛び回れて、会社のお金で商品を買って、もし売れなくて損をしても自腹を切らなくて良いのですから、給料が安くても仕方ないという考え方があります。
職場環境
セレクトショップのバイヤーの職場環境は、規模にもよりますが、プレッシャーが厳しいでしょう。自分が仕入れたものが売れれば成果も出せて楽しいでしょうが、売れなければほぼ全てバイヤーの責任になります。仕入れた商品がどれだけ売れるのかは数字で明確に結果が出ますし、同僚や先輩と比べて自分の実力が明らかになります。 結果が出なければ続けることは出来ない、実力勝負の世界です。
やりがい
セレクトショップのバイヤーのやりがいも、自分が仕入れた服が売れることにあります。メーカーのバイヤーよりもより一層センスと実力が問われることになります。
食品や不動産などアパレル以外のバイヤー
バイヤーとはアパレルに限りません。 食品メーカーは食材を仕入れて加工していますし、スーパーは全国の眠っている商品を探して歩き回ります。 百貨店は、出店して頂けるお店を見つけるために日々情報収集をします。 不動産会社も、家を建てて売るためには、良い土地を仕入れなければなりません。 マンションを売るためには、マンションを買わなければなりません。 パナソニックの創業者松下幸之助が「利は仕入にあり」と言っていますが、安く良い商品を仕入れることが出来れば、必ず売れるわけですから、その時点で商売は成功したも同然です。 バイヤーとは、その企業の命運を握る、重要な職種、ポジションなのです。
将来性
アパレル以外のバイヤーの将来は、働く会社の種類や規模によって大きく異なります。 スーパーなのか、百貨店なのか、通販サイトなのか、個人事業の八百屋さんなのかによって異なります。 不動産の場合は大手か中小かというよりも、仲介か売買か、または土地を仕入れて建物を建てて売っている会社なのかなど、その会社のビジネスモデルによるところが多いでしょう。 不動産や保険などはどこもあまり商品内容が変わらないので、人間力が重要になる仕事です。
給料
食品メーカーなどはアパレルと同じか、それ以上に給料は安い場合が多いです。 不動産は金額も大きいですし、手数料も決まっているので、稼ぐ人は会社に所属をしていても信じられないくらい稼ぐことが出来ます。 具体的に言うと、月に1000万の給料をもらっている人も実際に存在します。 上場企業の社長が年収1億円でもらいすぎと言われることがありますが、それよりももっと稼いでいる人が不動産業界にはたくさんいます。 しかし、これは保険の営業と同じで、営業力のある人と無い人の差が激しく、あまり参考にならないかもしれません。
職場環境
実力勝負の厳しい世界です。食品を仕入れても、売れる物と売れない物が明確に分かれます。 目利き力だけでなく、大量の商品を処理していくという処理能力を求められる場合もあるので、その場合はミス無くしっかりと商品を覚えて、他の人よりも正確に細かく処理をすることが求められます。 不動産の場合は非常にプレッシャーの強い職場と言えます。成果を出せれば高収入ですが、出せなければ辞めいかざるを得ない職場です。例えば仕入れる不動産を探してくるという立場の場合、いつも良い物件を探して歩き回らなければなりません。また、大家さんに気に入ってもらう必要もあります。
やりがい
食品のバイヤーのやりがいも、アパレルメーカーのバイヤーと同じく、美味しい物を探し出したときや、仕入れたものが予想以上に売れた時でしょう。バイヤーは、続けると商品知識が増えて、どんどんその商品について詳しくなります。よって、取扱商品が好きな人の方が成長して行くでしょうし、自分が見つけた商品をたくさんの人が買ってくれたり、喜んでもらえることにやりがいを感じがれる人の方が向いていると言えます。
商社のバイヤー求人
商社は、物を買って物を売っている会社ですから、仕入がものすごく大切です。 商社には食品の専門商社もあれば、三菱商事や三井物産のような総合商社もあります。 例えば、食品専門商社は、三菱系列、伊藤忠系列に続いて「国分グループ」という会社が全国3位の売上を誇ります。多くの方はご存じなかったのでは無いでしょうか。 まだまだ、世の中にはたくさん、知らない仕事、知らない会社があるのです。 商社にはバイヤーという職種は特になく、プロパー、つまり新卒で入った正社員が、配属された部署の商品を売り買いするということになります。 例えばアパレル部門に配属されたら、イタリア、タイ、中国、ベトナム、あらゆるところに出張し、各国のメーカーと商談を重ね、国内外の取引先が求めている商品を代わりに買ってくる、などといったことを日々行います。 2カ国語はもちろんのこと、6カ国語話せる人もざらにいる世界です。
将来性
商社のバイヤーというのは、商社の正社員ということになるので、ほとんどはその会社で出世していくというのが典型的な将来像になります。
給料
給料は非常に良いです。よく週刊誌で生涯賃金トップ10の会社特集などがありますが、三菱商事や三井物産、伊藤忠商事といった総合商社は平均賃金が非常に高く、ランクの常連です。 30歳で1000万円は超えます。駐在員になると駐在手当も付きます。
職場環境
商社の職場環境は激務です。朝7:00から夜0:00まで働くのは当たり前と考えている人も存在します。実際、他の業界や会社の人よりも儲ける力が大きいので給料も高くなるわけですから、長時間勤務が嫌ならば集中して成果を出すしかありません。
やりがい
商社のバイヤーのやりがいは、スケールの大きい仕事が出来るところです。 総合商社になると日本を動かしています。世界を股にかけて活躍できる仕事です。 一人当たりの取扱量、予算も想像を絶する金額です。 商社には、その商品については日本で一番知っている人がいたり、桁外れの予算で、世界の相場そのものを動かしている人がいます。 大きな仕事がしたい人には、やりがいが大きいでしょう。
中古品バイヤーと査定・鑑定士の違いについて
中古品バイヤーと、ブランド品の査定士・鑑定士というのも、ほとんど同じ職種になります。 小さい会社だと、バイヤーだけ、鑑定だけ、というわけにはいかないので、店頭のバイヤーが査定も鑑定も行うことになります。 コメ兵など一部の大手は、鑑定の専門の人が、真贋の難しい商品の鑑定だけを日々行っている場合があります。 中古品バイヤーというと、身近に感じるかもしれませんが、ちょっと視点を変えて、皆さんはクリスティーズやサザビーズというオークションをご存じでしょうか。 ピカソやゴッホなどの絵画や、何億もする骨董品やダイヤモンドなどのオークションを行っている会社です。 これらの会社は、商品を売りたいという人から商品の真贋を見極めて商品を買い取って、オークションで売っています。または、買い取らずにオークションで売れた金額の20%とか30%とかの手数料を収益源としています。(手数料の利率は出品者や商品によって異なる) オークション会社は、良い商品が出品されてこそ、買い手もつくわけですから、良い商品を探してくるのが非常に重要な仕事となります。 この商品を探す仕事のことも、バイヤーと言います。 バイヤーが真贋判定をする場合もありますし、出来ない場合は出来る人に鑑定を依頼するのです。 規模が異なると仕事のイメージも大きく変わりますが、根本的には同じなのです。面白いですよね。 興味のある人は「ギャラリーフェイク」というマンガがオススメです。
アパレルバイヤーとMDの違いについて
みなさんはMDという職種をご存じでしょうか。マーチャンダイザーと呼ばれるポジションなのですが、簡単に言うとバイヤーと同じです。 バイヤーというのは、買うだけ、仕入れるだけが仕事ではありません。 もちろん、売れなければ意味が無いわけですから、売る方にも責任を持つのが優れたバイヤーです。 MDというのは、販売戦略を練る人のことです。簡単に言うと売上に責任を持っている人というポジションになります。売上に責任を持つと言うことは、結局は仕入がちゃんと出来ていないと責任は取れないので、MDは販売面に重点を置いた職種、バイヤーは仕入面に重点を置いた職種ということになります。 どちらも、現場で物を仕入れて売るという仕事を指しています。 具体的に何処が良いのかは、主観の問題なので、皆さん、後悔の無いように必死に探してください。